上柿渋
古くから日本にて使われている柿渋。塗布することで防虫防腐効果が得られ耐水性や光沢を出すことができます。
また近年ではシックハウス対策として見直され、重要文化財の修復などにも使用されております。
用途は、無垢の木材への着色、害虫からの保護、耐水性撥水効果の向上、和紙や繊維などの補強染色などあらゆる分野に使用できます。
無垢の木材、和紙、布、塗装の下地などにご使用できます
※本品は高濃度ですので通常は二倍以上に水道水で薄めてお使いください
〇木部へ塗布する使用法
(表面塗装やワックス仕上げされていない無垢材)
1. 塗装準備
上柿渋と刷毛(ステイン刷毛又はニス刷毛)・研磨紙・マスキングテープ・水道水または清水・金属製ではない容器(ポリバケツなど)、を用意し保護具(汚れても良い服装)を着用してください。
※容器などは金属箇所と反応を起こし錆を引き起こす場合もありますのでご注意下さい。
2. 木地の調整
空研ぎ研磨紙#400番程度で木地表面を平滑にします。毛羽立ちや凹凸がひどい場合は#240番ぐらいで荒削りし細かく研磨します。
研磨後はウエスなどで研磨カスは除去下さい。
3. マスキング作業
塗装しない箇所にマスキングテープ(養生)します。また床面などに垂れても問題ないようにきちんと養生します。
4. 配合(水道水または清水でうすめます)
上柿渋を同量またはそれ以上の水道水で希釈します。
(例 上柿渋1:1水道水)
※原液で塗布した場合、塗りムラや皮膜が厚くなり過ぎて、はく離する場合がございますので、希釈(薄めて)することをお勧めします。
5. 塗布
配合した上柿渋を毛の柔らかい刷毛でのばしながら塗布します。
6. 乾燥
十分乾燥させます。また、塗り重ねる場合は、十分乾燥させるか半日ほど乾燥させた後に塗布してください。
※上柿渋は塗布後、日にちが経過するごとに徐々に色が濃くなり1週間程度で約3倍ほど色が濃くなります。
※水拭きなど実用的にお使い出来るサインは柿渋特有の臭いが完全に無くなった時となります。
〇塗布面積
無垢材へ塗装 希釈後渋液1Lあたり8~10m2
例:本品18Lを2倍に希釈した渋液場合は288~320m2
※本品の希釈割合によって塗り面積が異なります。
〇希釈割合の目安
木部(無垢材)の場合は2倍~3倍に水道水で薄めてお使い下さい。
繊維類の場合は3倍~5倍に水道水で薄めてお使い下さい。
■使用上のご注意
※ 上柿渋は塗ったすぐに耐水性がありませんが、渋が自然に酸化することで耐水性がでてきます。
※ 耐水性が必要なときは一定期間乾燥させて下さい。
※ 直射日光が当る面は色が濃くなります。
※ 本品は柿渋特有の醗酵臭がありますが乾燥後1週間程度で徐々に臭いが無くなります。
※ 本品は鉄製品に反応し錆がでます。容器などは鉄製品以外(プラスチックなど)をお使いください。
※ 本品を水道水でうすめたものは日数が経つにつれカビや腐敗しますので使い切ってください。
※ 長期保存は温度変化によりゲル化の恐れがありますので避けてください。
※ 眼に入らないようにご注意下さい。
※ 誤飲しないようにしてください。